本企画は、クリストフ・シュリンゲンジーフが遺したパフォーマンス作品の記録映画をともに見て、語り合う場をつくる試みです。
シュリンゲンジーフのアクション/パフォーマンス作品では、プロの俳優と素人、セレブや社会の周縁にある人々が混ざり合い、観客も含め作品に触れた人々の行為がメディアを横断して連鎖してゆきます。そこではそれまで聴かれてこなかった《声》、ふだんは聴かれにくい《声》が引き出されぶつかり合ったりするのですが、そのような多様な個の参加うみだす場は、観察してみると意外にシンプルに成立していて、誰もが使えそうな知恵も満載です。
ともに見て(上映会)、語り合う(パブリック・カンバセーション)場を設けることでその知恵を増幅したい。さらに「個、記憶、デモクラシー」を主題とする芸術祭の一プロジェクトとして、
○声なき声が聴かれる場はどのように生み出されるのか
○行為が織りなす場をどう記録し伝えるか
○記録を囲んでどんな場をつくれば、また新たな声が聴かれるだろうか
といった記録と公共性をめぐる問いも深められればと考えています。
風通しのよい空間をつくってお待ちしますので、お気軽に立ち寄っていただければ嬉しく思います。
本事業は大阪大学文学研究科が主催する「劇場・音楽堂・美術館等と連携するアート・フェスティバル人材育成事業 —〈声なき声、いたるところにかかわりの声、そして私の声〉芸術祭III—」の中のプロジェクト⑧「ドキュメンテーション/アーカイヴ」のvol.1 歴史的記録の転用とパブリック・カンバセーションの設計の一環で企画・運営されています。
主催:大阪大学文学研究科
共催:大阪大学コミュニケーションデザイン・センター、大阪大学国際公共政策研究科稲盛財団寄付講座、大阪大学総合学術博物館
助成:平成27年度文化庁「大学を活用した文化芸術推進事業」
協力:大阪大学21世紀懐徳堂、フェスティバル/トーキョー、ウルリケ・カウフマン、ahoimedia、Filmgalerie 451、『フリークスター3000』字幕翻訳プロジェクト他
資料・字幕翻訳:小長井貴絵、北條瞳
通訳:伊藤拓
宣伝美術:相模友士郎
企画コーディネート:古後奈緒子
本イベントは「ラボカフェ」の一環としても行わせていただきます。
主催:アートエリアB1【大阪大学+NPO法人ダンスボックス+京阪電気鉄道(株)】
共催:大阪大学21世紀懐徳堂
企画制作:大阪大学コミュニケーションデザイン・センター(CSCD)、NPO法人ダンスボックス